2008年07月13日

57:ランゴーニュ(フランス)



それは、古い、古い物語。
1000年も前に、世界の姿を見た人々がいました。
10世紀末、それは起こりました。
権力をめぐる醜悪な陰謀。
大勢の人が殺されました。
老人も幼子も。
人が人に対してなしえる最悪の暴虐。
人々はその極限を目の当たりにしました。
何人かがその地獄を生き延びました。
彼らは悟りました。
人の世の本質を。
地上は常に邪悪と絶望に満ちているのだと。
生き残った人々は誓い合いました。
この世界に復讐する。
弱き者、虐げられた者を助け、地上に正義を実現しよう。
絶対の秘密と忠誠の誓い。
ここにソルダが初めて芽生えたのです。

ソルダの血は荒野に染み渡り、大河へと流れ込む。
盟約を結んだものたちは、各地へと散り、社会の裏に隠れ住んだのです。


出展『ランゴーニュ写本』

過去への巡礼
posted by Nabokov at 23:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | Trips